高齢者の外出を支える支援サービスの現状と課題

高齢化が進む中で、高齢者の外出を支える支援サービスへの重要性が高まっています。
通院や買い物、社会参加のための外出は、高齢者の健康や生活の質を保つうえで欠かせません。
しかし、身体機能の低下や移動環境の変化により、外出そのものが大きな負担になるケースも増えています。
今回は、高齢者の外出を支える支援サービスの現状を整理し、制度や運用面で抱える課題について詳しく解説します。
目次
高齢者の外出を支える主な支援サービスの種類

高齢者の外出を支える支援サービスには、主に自治体サービス、民間サービス、介護保険関連サービスの3種類があります。
自治体が提供する外出支援サービス
自治体が提供する外出支援サービスには、福祉タクシー利用助成や移動支援事業などがあります。
これらは通院や買い物など、日常生活に必要な外出を支える目的で実施されており、利用料金の一部を自治体が補助する仕組みが一般的です。
比較的費用負担が少ない点がメリットですが、利用回数や利用目的が限定されている場合が多く、事前申請や利用登録が必要になることもあります。
また、自治体ごとに制度内容や対象条件が異なるため、居住地域によって利用しやすさに差が出る点には注意が必要です。
民間事業者による外出支援・付き添いサービス
民間事業者が提供する外出支援・付き添いサービスは、高齢者一人ひとりの状況に合わせて柔軟に対応できる点が特徴です。
通院や買い物への同行だけでなく、散歩や趣味活動の外出を支援するサービスもあります。
利用時間や目的の制限が少なく、急な依頼に対応できる場合もあるため、自治体サービスでは補えないニーズを満たしやすいといえます。
一方で、費用は全額自己負担となるケースが多く、継続利用には負担が大きくなることもあります。
サービス内容や料金体系は事業者ごとに異なるため、事前の比較と確認が重要です。
介護保険サービスとの関係
民間事業者の外出支援を検討する際は、公的な介護保険サービスとの役割の違いを正しく理解しておくことが大切です。
両者の大きな違いは、支援を受けられる「目的」の範囲にあります。
介護保険による外出介助は、主に通院などの「最低限の生活を維持するため」の移動に限定されており、日常生活に不可欠とみなされない外出には利用できません。
一方で、民間事業者が提供するサービスは、保険では認められない「余暇」や「長時間」の付き添いにも幅広く対応できるのが特徴です。
このように、制度上の制約がある介護保険をベースにしつつ、趣味や社交といった生活の質を高める場面で民間サービスを柔軟に組み合わせることで、費用を抑えながらも自分らしい外出を実現できます。
高齢者外出支援サービスの現状と課題

超高齢社会の進展や運転免許の自主返納が進む中、高齢者の「移動の足」を確保する外出支援サービスの重要性は急速に高まっています。
利用者数やニーズの増加
高齢者外出支援サービスの利用者が急増している背景には、単なる高齢化だけでなく、ライフスタイルの変化が深く関わっています。
かつては家族が担っていた「通院や買い物の付き添い」ですが、核家族化や共働き世帯の増加により、身近なサポートを頼れないケースが一般化しました。
これに伴い、外部の専門サービスへ頼らざるを得ない状況が生まれています。
また、ニーズの内容も多様化の一途をたどっています。
従来の「必要最低限の外出」だけでなく、「友人と会いたい」「墓参りに行きたい」「映画を観たい」といった、精神的な豊かさを求める外出意欲が高まってきました。
このように、身体的な制限があっても自分らしく活動したいというアクティブな高齢層が増えたことで、柔軟な対応が可能な民間サービスの存在感は、今後さらに増していくと予想されます。
地域差・自治体差が大きい現実
外出支援サービスを利用する上で見過ごせないのが、住んでいる地域によって受けられるサポートの質や量に大きな開きがある点です。
都市部では公共交通機関が発達しているほか、民間事業者の参入も多く、利用者はたくさんの選択肢の中から自分に合ったサービスを選べます。
対照的に、過疎化が進む地域では、民間のタクシー会社や事業所自体が撤退するケースも珍しくありません。
その結果、移動手段を失った「買い物難民」や「通院困難者」の発生が深刻な問題となっています。
また、自治体独自の補助金制度やボランティアによる送迎支援も、各市区町村の財政状況や方針によって内容が異なります。
手厚い助成が出る地域がある一方で、目立った支援策がない自治体も存在するのが実情です。
このように、居住地という自分ではコントロールしにくい要因によって、外出のしやすさに格差が生じている現実は、今後の大きな改善課題といえます。
支援内容・時間・回数に制限がある
外出支援を検討する際に把握しておくべき重要なポイントが、サービスに設けられた各種の制限です。
特に介護保険が適用される「公的サービス」の場合、その対象は通院や役所への手続きといった、日常生活を営む上で必要不可欠な外出に限定されます。
そのため、散歩や買い出し、冠婚葬祭などの目的では利用できないルールが存在します。
また、一回あたりの利用時間や月間の利用回数にもケアプラン上の上限が定められており、必要な時にいつでも頼れるわけではありません。
自治体独自のボランティア支援や安価な助成事業も、予算や人員の都合から「週に〇回まで」「一回〇分以内」といった厳しい制約が設けられているケースが目立ちます。
このように、低コストで利用できる支援ほど「内容・時間・回数」の自由度が低くなる傾向にあります。
自身の外出目的や頻度がこれらの制限に収まるかどうかを、事前に細かく確認しておくことが重要です。
人手不足と担い手の問題
外出支援サービスの普及を阻む最大の障壁となっているのが、深刻な人手不足と担い手の高齢化です。
現在、介護・福祉業界全体で労働力が不足しており、特に高度な運転技術と介助スキルの両方を求められる外出支援の現場では、スタッフの確保が極めて困難な状況にあります。
民間事業者においても、ドライバーの採用難から「車両はあっても動かせる人員がいない」といった事態が珍しくありません。
また、地域のボランティアや自治体の助成事業を支える担い手も、その多くがリタイア層であり、支援する側自体の高齢化が進んでいます。
これにより、急な依頼への対応力が低下したり、将来的な事業継続が危ぶまれたりするケースが増えてきました。
質の高いサービスを安定して受けるためには、担い手の処遇改善や、ICTを活用した効率的な配車システムの導入など、業界全体での構造的な対策が急務となっています。
高齢者本人がサービス利用に消極的なケース
外出支援サービスの必要性を周囲が感じていても、ご本人自身が利用を拒むケースは少なくありません。
消極的になる主な理由として、「他人に迷惑をかけたくない」という遠慮や、「自分はまだ一人で大丈夫だ」という自尊心、さらには見知らぬ他人の車に乗ることへの警戒心が挙げられます。
特に、これまで自立して生活してきた方ほど、外部の介助を受けることに心理的な抵抗を感じる傾向が顕著です。
また、「手続きが面倒そう」「いくらかかるか不安」といった情報不足による漠然とした拒否感も、利用を遠ざける要因となります。
無理に説得しようとすると逆効果になる恐れがあるため、まずは家族の付き添いに同行してもらう形で「体験」を重ねるなど、安心感が欠かせません。
本人の気持ちをを優先し、外出によって得られる楽しさや利便性を共有しながら、段階的に心理的なハードルを下げていくアプローチが求められます。
外出支援サービスだけでは解決できない問題

外出支援サービスは移動を助ける有効な手段ですが、それだけでは高齢者の外出に関する課題をすべて解決できません。
高齢者にとって、外出時に最も負担となりやすいのが「家の中から外へ出るまで」の動作です。
玄関までの移動、靴の脱ぎ履き、重いドアの開閉など、複数の動作が連続することで身体的・精神的な負担が増します。
特に足腰が弱っている場合、「転倒したらどうしよう」という不安が外出意欲を下げる原因になります。
その結果、外出支援サービスを利用できる環境が整っていても、実際には活用されないケースが少なくありません。
こうした問題は、外出支援サービスでは直接解消できません。だからこそ、住環境の改善が重要です。
合同会社システムクリエーションでは、既存の玄関ドアを後付けで自動ドア化できるシステムを提供しています。
ドア開閉の負担を減らすことで、外出への心理的ハードルを下げ、支援サービスを活かしやすい環境づくりにつながります。
これから求められる高齢者の外出支援のあり方
これからの高齢者の外出支援には、移動サービスだけでなく、住環境を含めた総合的な支援が求められます。
外出支援サービスで「移動」を補い、住環境整備で「出入り」を楽にすることで、初めて無理のない外出が実現します。
高齢者本人の自立意欲を尊重しながら、外出しやすい環境を整えることが、健康維持や社会参加を支える鍵となります。
サービスと住まいの両面から支える視点が、今後ますます重要になるでしょう。
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執筆者:酒井 将之
代表の酒井です。 10年前にスイングドアオペレーターを知り、この自動ドアに感動しました。この自動ドアをたくさんの人に知らせたいと思い、独立しました。開き扉用の自動ドアの有効性や安全性を含むいろいろな性能について熟知していますので、弊社にご相談いただければ、お客様のご要望に合った使い方でより、コストパフォーマンスの優れたご提案ができると自負しております。ぜひ一度ご相談下さい。




