高齢者が外出を嫌がるのはなぜ?気持ちに寄り添うための工夫と環境づくり

「うちの親、最近まったく外に出たがらなくなった」
高齢の家族のそんな変化に戸惑っている方も多いのではないでしょうか。
外出を嫌がるのには理由があります。
今回はその背景を紐解きながら、気持ちに寄り添った対応と、無理なく外出しやすくなる工夫をご紹介します。
目次
高齢者が外出を嫌がるのには理由がある
「最近、外に出たがらない」
「誘っても断られてしまう」
高齢の家族が外出を拒むようになったとき、「なぜ?」と思うこともあるかもしれません。
しかし、その背景には、身体的・心理的な不安が隠れていることが多いのです。
無理に引っ張り出そうとする前に、まずは「嫌がる理由」を知ることが、思いやりあるサポートの第一歩です。
体力の衰えや関節痛が不安を生む
加齢によって体力が落ちると、わずかな外出でも疲労が大きく感じられます。
特に階段の昇り降りや、坂道の移動がある場合は、それだけで気が進まなくなることも。
また、膝や腰の関節痛があると、一歩を踏み出すことそのものが苦痛になります。
「疲れるだけだから行きたくない」という言葉の裏には、こうした身体的負担への不安が潜んでいるのです。
転倒への恐怖や足元の不安定さ
「もし外で転んだらどうしよう」そんな不安を抱える高齢者は少なくありません。
骨がもろくなっている年代では、転倒による骨折がそのまま寝たきりにつながるリスクもあります。
実際、ちょっとした段差や雨の日の濡れた路面でもバランスを崩しやすく、外出そのものが“怖いこと”になってしまうのです。
自宅の中では安全でも、一歩外に出れば思わぬ危険があるという意識が、足を止める原因になっています。
「人の目が気になる」という心理的ハードル
外出をためらう理由は、身体的なものだけではありません。
「ゆっくりしか歩けない自分を見られたくない」「人に迷惑をかけるかも」という心理的なプレッシャーも、大きな壁になります。
特に、かつては元気に活動していた人ほど、弱っていく自分を他人に見せるのが恥ずかしいと感じる場合があります。
そのため、外に出るたびに気疲れし、「出かけるのが億劫」と感じてしまうのです。
無理に外へ出そうとしないことも大切
高齢者の外出を促す際、大切なのは「無理に出かけさせようとしないこと」です。
家族としては心配だからこそ「外に出てほしい」と思うものですが、本人の気持ちを無視してしまうと、かえって逆効果になります。
大切なのは、本人が「自分のペースで」気持ちを整えていけるように、環境や声かけを工夫することです。
まずは「玄関先に出る」「ベランダに出て外気に触れる」といった小さなステップから始めてみましょう。
たとえば郵便物を取りに行く、庭に出て水やりをするなど、日常生活の一部として外に出る機会を増やすと、抵抗感が薄れていきます。
本人のペースを尊重しながら、「外に出ることは特別ではない」と感じられる環境づくりが重要です。
外出しやすい環境をつくることで気持ちが変わる場合も
高齢者が外出を嫌がる理由のひとつには、家の中から一歩外に出るまでの「ちょっとした不便さ」があります。
体力や気力だけでなく、環境のハードルが大きな心理的負担になっている場合もあります。
ほんの少しの工夫で、「出るのが面倒」が「ちょっと出てみようかな」に変わることも少なくありません。
玄関や段差のバリアフリー化
まず見直したいのが、玄関や廊下、室内外の段差です。たとえ数センチの段差でも、足腰の弱った高齢者にとっては大きな障壁になります。
屋内には小さなスロープや手すりを、玄関や玄関ポーチには段差解消機や簡易スロープなどを設置するだけで、移動のしやすさは格段に向上します。
バリアフリー化は本人の行動範囲を広げ、外出への意欲にもつながります。
靴の履き替え・荷物の持ち運びがラクになる工夫
靴の脱ぎ履きが大変だと、出かける前の段階で気持ちがくじけてしまうことがあります。
椅子に座ったまま靴が履けるよう玄関にベンチを設置する、靴ベラを長いものに変えるなど、小さな工夫でも負担を減らせます。
また、買い物や通院時に持ち歩く荷物も、高齢者にとっては重労働になりがちです。
玄関先に置けるカート、引っ掛けられるバッグ、両手が空くショルダーバッグなどを用意することで、移動時のストレスを軽減できます。
自動ドアで「開ける動作」の負担を軽減する
玄関の扉を開ける動作も、実は見過ごされがちな大きな負担です。
高齢者にとって、重たいドアを引いたり押したりする動作はバランスを崩す原因にもなります。
そこでおすすめなのが、後付けで導入できるスイングドアオペレーター(自動ドア装置)の活用です。
リモコンやセンサーによってスムーズにドアが開閉できるため、外出時の心理的・身体的負担が一気に軽くなります。
ちょっとした外出のハードルを下げる手段として、非常に効果的です。
外出ができるようになると、心も動き出す
高齢者が外出を嫌がる背景には、身体の不調や心理的な不安、家の中のちょっとした不便が複雑に絡み合っています。
無理に外へ連れ出そうとするのではなく、本人の気持ちや環境に寄り添いながら、外出しやすい仕組みを整えるのが大切です。
スイングドアオペレーターのような住宅設備の工夫は、ただの便利ツールではなく、「できること」を増やすための手段です。
玄関をスムーズに出られるようになるだけで、外に出る気持ちが変わり、日々の生活にも小さな変化が訪れます。
外出できることは、単なる移動手段の確保ではなく、心のリハビリでもあります。
その一歩が、人生の可能性を広げてくれるかもしれません。
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執筆者:酒井 将之
代表の酒井です。 10年前にスイングドアオペレーターを知り、この自動ドアに感動しました。この自動ドアをたくさんの人に知らせたいと思い、独立しました。開き扉用の自動ドアの有効性や安全性を含むいろいろな性能について熟知していますので、弊社にご相談いただければ、お客様のご要望に合った使い方でより、コストパフォーマンスの優れたご提案ができると自負しております。ぜひ一度ご相談下さい。