倉庫レイアウト改善のステップ
倉庫レイアウトを改善するだけでの倉庫の作業効率は高まります。
しかし、倉庫レイアウトを改善するにあたり、どのように進めるべきかわからない場合もあるでしょう。
そこで今回は、倉庫レイアウト改善の手順について解説します。
倉庫レイアウト改善のメリットについては、以下の記事で解説しているので、そちらも参考にしてください。
物流倉庫の課題を解決する倉庫レイアウトのメリット
目次
倉庫レイアウト改善の準備
倉庫レイアウト改善の準備として、まずは現状の課題を明確にしましょう。
課題が明確になっていなければ、効率的な倉庫のレイアウトは考えられません。
課題を見つけるためには、「問題点」を探るのではなく「どのようになれば何を減らせるのか?」という視点で考えてみてください。
- 物流コストを削減したい
- 出荷リードタイムを短縮したい
- 事故を減らしたい
上記のような観点から解決したい課題を明確にしましょう。
倉庫レイアウトの安全面について
倉庫レイアウトでは、安全面は最も重要です。
安全面については、国土交通省の「倉庫管理主任者マニュアル」に記載されています。
参考として、倉庫レイアウトに関する内容を以下にピックアップしました。
【換気周り】
- 換気の障害となるものはないか
- 貨物は通風を考えて積みつけられている
【消火器周り】
- 消火器は歩行距離20m以下ごとに設置されているか
- 用途に適した消火器が置かれているか
- 消火器の転倒のおそれがないか
- 消火器の前に物を置いていないか
- 消火器は正しい位置に設置されているか
【消火栓周り】
- ポンプ室が物置になっていないか
- 消火栓の周囲に障害となる物を置いていないか
【連結送水管周り】
- 放水口の周囲に障害となる物を置いていないか
【スプリンクラー周り】
- スプリンクラーのヘッドの周囲に60cm以上の空間が保たれているか
- スプリンクラー制御弁の前に物を置いていないか
- 間仕切りや棚などの設置変更で、散水障害となっていないか
【不活性ガス消火設備】
- 避難誘導及び防護区画への立ち入り禁止の表示が見やすい位置に掲示されているか。
- 避難口が確保されているか
【火災報知設備】
- 発信器の前に物を置いていないか
【避難通路】
- 避難通路に貨物を置いていないか
- 防火戸の閉鎖を妨げる物がないか
上記のポイントはあくまで参考なので、倉庫レイアウトを行う際には、必ずの「倉庫管理主任者マニュアル」を読んだ上で行いましょう。
倉庫レイアウト改善の4ステップ
倉庫レイアウトの改善は、4つのステップから行います。
手順は、以下のとおりです。
- 基本のレイアウトを選ぶ
- 出荷頻度別の分析を行う
- 出荷頻度が高い商品を最短の導線に配置
- 出荷頻度が低い商品を出口から遠い場所に保管
以下で、それぞれの手順について、具体的に解説します。
1.基本のレイアウトを選ぶ
倉庫レイアウトの基本は、I型とU型です。
いずれも一筆書きの導線になっていますが、以下のような違いがあります。
- I型…入口から出口までがまっすぐな導線
- U型…入口から出口までがカーブを描く導線
I型は、入口と出口が独立しているため、入荷検品から出荷検品がスムーズになります。
ただし、出入り口が一つしかないような場合は、U型を選びましょう。
2.出荷頻度別の分析を行う
基本レイアウトを選択したら、出荷頻度を3つのレベルに分類します。
- ①…出荷頻度が高い用品
- ②…出荷頻度が平均的な商品
- ③…出荷頻度が低い商品
ただし、出荷頻度だけで判断すると、シーズンやセールなどの要因を考慮できないので、ある程度先を見据えて取り組みましょう。
3.出荷頻度が高い商品を最短の導線に配置
出荷頻度の分析を行ったら、①の出荷頻度の高い商品は、最短の導線になるように配置します。
たとえば、真ん中に通路がある場合は、棚の奥ではなく通路側に①の商品を配置。
このように配置することで、出荷の多い商品を取るときの歩く時間を削減できます。
4.出荷頻度が低い商品を出口から遠い場所に保管
出荷頻度が低い商品の③は、①とは反対に出口から一番遠い場所に配置します。
そもそも出荷頻度の低い商品なので、遠い位置に配置しておいても問題ありません。
また、③の商品は出荷頻度が少ないので、1商品あたりの在庫量を減らすなどの対策も考えておきましょう。
倉庫の小さな無駄をレイアウトで解決
倉庫の効率化は、レイアウトだけでも改善できます。
今回解説した倉庫レイアウトを参考に改善すれば、小さな無駄を削減できるでしょう。
また、小さな無駄を削減するために、倉庫ドアの自動ドア化も検討してください。
弊社システムクリエーションでは、開きドアを自動ドア化できる装置を取り扱っています。
現状のドアに後付けで設置できるので、大規模な工事や多額の予算は必要ありません。
ドアの開け閉めの小さな無駄を削減できるので、効率化に繋がります。
システムクリエーションでは開き戸自動ドア導入を徹底サポートします
弊社システムクリエーションでは、開き戸の自動ドア導入に関して徹底サポートを心掛けています。
開き戸の自動ドア化に関して不明な点などがございましたら、お気軽にお問合せください。
こちらの記事も参考にしてください。
執筆者:酒井 将之
代表の酒井です。 10年前にスイングドアオペレーターを知り、この自動ドアに感動しました。この自動ドアをたくさんの人に知らせたいと思い、独立しました。開き扉用の自動ドアの有効性や安全性を含むいろいろな性能について熟知していますので、弊社にご相談いただければ、お客様のご要望に合った使い方でより、コストパフォーマンスの優れたご提案ができると自負しております。ぜひ一度ご相談下さい。