在宅介護の仕方と暮らしの動線|玄関でつまずかない家づくり

高齢化が進む中、「自宅で家族を介護したい」と考える方が増えています。
しかし、気持ちがあっても、在宅介護には多くの現実的な課題がともないます。
とくに見落とされがちなのが、住まいの中に潜む“つまずき”です。
今回は、在宅介護を始めるにあたって必要な基礎知識と準備の進め方、そして介護する側・される側の両方が快適に暮らせる家づくりの工夫について解説します。
目次
在宅介護とは?家庭での介護の基本を知る
在宅介護とは、高齢者や障がいをもつ家族が、住み慣れた自宅で必要な介護を受けながら生活することを指します。
病院や介護施設とは異なり、家族が中心となって支えるケースが多く、介護者にとっても被介護者にとっても「暮らしの延長線上にある介護」といえます。
安心感やプライバシーの維持という面ではメリットが大きい一方、介護の負担や住環境の整備といった現実的な課題にも直面します。
まずはその特徴と基本を理解することが、適切な準備への第一歩です。
施設介護との違い
施設介護は専門スタッフによる24時間体制のケアが受けられますが、在宅介護は限られた人手と空間で行うのが前提です。
自宅での生活を続けられるという利点がある一方で、移動や食事、排せつなど、日常のあらゆる場面において家族や訪問介護員によるサポートが必要になります。
そのため、介護する側の負担も無視できません。
施設では用意されている環境や設備も、自宅では意識的に整備しなければならない点が大きな違いです。
在宅介護に必要な環境とサポート
在宅介護を続けるには、住まいの環境整備と外部支援の両立が重要です。
段差の解消や手すりの設置など、家の中の小さな“つまずき”を減らす工夫に加え、訪問介護・訪問看護・デイサービスなどの介護保険サービスをうまく活用する必要も出てきます。
環境を整えるだけでは限界があり、プロの力を借りることで、介護の質と継続性が高まります。
まずは地域包括支援センターに相談し、必要なサービスを確認するのが一つの手です。
家族の役割と負担のバランス
在宅介護において、家族は重要な支えですが、全てを抱え込むのは現実的ではありません。
介護者が心身ともに疲弊すれば、長く続けるのも難しくなります。
一人に偏った負担を避け、家族内で役割を分担したり、外部サービスを取り入れたりして、バランスを取る必要があります。
また、介護する家族のメンタルケアや定期的なリフレッシュも大切です。
介護は「支える」だけでなく、「支えられる」仕組みづくりがあってこそ成り立ちます。
在宅介護の仕方・準備のポイント
在宅介護をスムーズに始めるには、制度面・人的サポート・住環境の3つを早い段階で整えることが重要です。
いざ介護が必要となると、心身の準備だけでなく実務的な課題が一気に押し寄せてきます。
介護保険制度の申請や、ケアマネジャーとの連携、家の中の動線づくりなど、段取りを誤ると日常生活に支障をきたす場合もあります。
まずは「どこに相談するか」「何を準備すべきか」を明確にし、段階的に進めていくと、介護の負担を軽減できます。
介護保険制度の活用
在宅介護の初動で最も重要なのが、介護保険制度の理解と活用です。
要介護認定を受けると、訪問介護や福祉用具レンタル、住宅改修などのサービスを自己負担1〜3割で利用できます。
申請先は市区町村で、認定には調査と医師の意見書が必要です。
申請から結果が出るまで数週間かかるため、早めの準備が肝心です。
「保険で何ができるか」を知っているかどうかで、介護の選択肢と経済的負担は大きく変わります。
ケアマネジャーとの連携
在宅介護を成功させるカギの一つが、ケアマネジャーとの信頼関係です。
ケアマネジャーは、介護保険サービスの利用計画を立て、必要に応じて関係事業者との調整を担う専門職です。
家庭の事情や本人の希望を丁寧に共有できると、より現実的で無理のないプランを一緒に組み立てられます。
遠慮せず相談し、定期的に情報共有を図ることで、介護生活の変化にも柔軟に対応しやすくなります。
生活動線を意識した家具配置
住まいのレイアウト次第で、介護の負担も本人の動きやすさも大きく変わります。
ベッドからトイレ、浴室への動線に無理がないか、車椅子や歩行器の使用を前提とした幅が確保されているかなど、実際の生活動作に合わせた配置が重要です。
また、玄関や廊下の段差や、扉の開閉動作なども見直しポイントです。
介護用リフォームというと大げさに感じるかもしれませんが、小さな変更が大きな安心につながるケースも多くあります。
室内から玄関まで、「つまずき」をなくす家づくり
在宅介護をする上で、室内だけでなく玄関まわりの動線も見落とせない重要なポイントです。
リビングやトイレのバリアフリー化に比べ、玄関の段差やドアの開閉は後回しにされがちですが、実は“つまずき”や“閉じ込め”のリスクが集中する場所でもあります。
特に杖や歩行器、車椅子を使用している場合、ドアの重さや開閉操作が外出そのもののハードルになることもあります。
家の中から外へつながるこの“境界”を見直すことで、安心して外出できる環境が整います。
玄関ドアを“自動化”するという選択肢
介護における玄関の課題を解決する方法として、スイングドアオペレーターの導入が注目されています。
既存のドアに後付けで設置できるこの装置は、リモコンやセンサーによって自動で開閉できる仕組みを提供します。
手動でドアを引いたり押したりする力が不要になるため、介助者の負担も軽減され、本人の「自分で出入りしたい」という気持ちにも応えられます。
また、介護リフォームの一環として補助金対象になるケースもあり、費用面のハードルも下がっています。
バリアフリーの“最後の一歩”として、検討する価値は十分にあります。
システムクリエーションでは開き戸自動ドア導入を徹底サポートします
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電話での相談はもちろん、助成金に関することもお気軽にご相談ください。
また、 コロナウィルスの影響により、実際に店舗まで行くのを躊躇ってしまう方もいるでしょう。
当社はオンライン対応していますので、実際にどんな仕上がりになるのか気になる場合は、オンラインでご説明します。
こちらの記事も参考にしてください。
執筆者:酒井 将之
代表の酒井です。 10年前にスイングドアオペレーターを知り、この自動ドアに感動しました。この自動ドアをたくさんの人に知らせたいと思い、独立しました。開き扉用の自動ドアの有効性や安全性を含むいろいろな性能について熟知していますので、弊社にご相談いただければ、お客様のご要望に合った使い方でより、コストパフォーマンスの優れたご提案ができると自負しております。ぜひ一度ご相談下さい。