車椅子での外出事故は増加傾向にある!?その原因と社会的課題とは
車椅子を使用している方の外出は、移動の自由を得る大切な活動です。
しかし、車椅子ならではの事故やトラブルが発生するケースもあり、安全な外出のためには適切な準備と環境整備が欠かせません。
今回は、車椅子での外出事故の原因と課題、そしてその解決策について解説します。
目次
車椅子の外出事故は増加している
車椅子を利用する方々にとって外出は生活の大切な一部ですが、外出中の事故が近年増加しています。
製品評価技術基盤機構(NITE)によると、2023年上半期の電動車椅子に関連する事故は8件報告され、そのうち6件が死亡事故でした。
警察庁のデータでも、道路横断中の交通事故が多発していることが示されています。
参考:車椅子の事故防止対策報告書|経済産業省
交通事故統計情報のオープンデータ|警視庁
車椅子の外出事故の主な原因
車椅子での外出事故の主な原因としては、以下が挙げられます。
- 道路環境と設備の不備
- 車椅子の機能不備とメンテナンス不足
つまり、車椅子での外出中に発生する事故には、道路環境や車椅子そのものの問題が大きく関わっているのです。
それぞれについて解説します。
道路環境と設備の不備
歩道の段差や傾斜、狭いスペースなど、車椅子が安全に移動できない環境は事故の大きな原因です。
特に、段差が解消されていない歩道や舗装が不十分な道路では、横転や転倒のリスクが高まります。
また、車椅子が利用しやすいスロープやエレベーターがない公共施設も課題です。
車椅子の機能不備とメンテナンス不足
タイヤの摩耗やブレーキの不具合といった車椅子のメンテナンス不足も事故を引き起こします。
電動車椅子では、バッテリー切れによる突然の動作停止がトラブルの一因になることがあります。
これらの問題は定期的な点検や適切なメンテナンスで防ぐことが可能です。
車椅子での外出事故を防ぐための取り組み
車椅子での外出事故を防ぐためには以下の取り組みが重要です。
- 車椅子の選定と点検
- 安全なルートの確認と介助
車椅子利用者が安全に外出するためには、個人での準備と社会的な支援の両面が必要です。
それぞれについて解説します。
車椅子の選定と点検
外出頻度や身体状況に合わせた車椅子を選ぶ必要があります。
軽量で操作性の良い車椅子や、バッテリーの持ちが良い電動車椅子など、自分に合ったものを選びましょう。
また、定期的にタイヤやブレーキの状態を点検し、安全性を維持することも大切です。
安全なルートの確認と介助
外出前に安全なルートを確認し、段差や障害物が少ない道を選択すれば、事故を未然に防げます。
また、介助者の同行により、急なトラブルや困難な状況にも対応しやすくなります。
車椅子の外出事故について社会全体での課題
車椅子利用者が安心して外出できる社会を作るには、個人だけでなく地域や社会全体での取り組みが不可欠です。
課題として挙げられるのは以下の通りです。
- バリアフリー環境の整備
- 社会的意識の向上
- 自宅環境の整備
それぞれについて解説します。
バリアフリー環境の整備
多くの公共施設や道路でバリアフリー化が進んでいますが、地方や古い施設では十分に整備されていない場所もあります。
エレベーターの設置や段差の解消はもちろん、車椅子がスムーズに通れる幅を確保するなどの対応が求められます。
社会的意識の向上
駐車場の車椅子スペースを適切に利用する意識や、車椅子利用者への配慮がまだ十分ではない場面があります。
地域や企業が協力し、車椅子利用者を支える体制を構築することが重要です。
車椅子の事故防止のために自宅環境の整備も検討しよう
外出事故を防ぐためには、自宅の環境を整備も検討しましょう。
玄関や廊下の段差をなくし、車椅子がスムーズに移動できる環境を整えることで、外出準備がより快適になります。
また、玄関扉の開閉は車椅子利用者にとって意外と大きな負担です。
そこで、自動ドア化を検討しましょう。
自動ドアの導入は、外出の負担を軽減する効果的な方法です。
自宅環境を見直し、安全で快適な外出をサポートするための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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こちらの記事も参考にしてください。
執筆者:酒井 将之
代表の酒井です。 10年前にスイングドアオペレーターを知り、この自動ドアに感動しました。この自動ドアをたくさんの人に知らせたいと思い、独立しました。開き扉用の自動ドアの有効性や安全性を含むいろいろな性能について熟知していますので、弊社にご相談いただければ、お客様のご要望に合った使い方でより、コストパフォーマンスの優れたご提案ができると自負しております。ぜひ一度ご相談下さい。